お花屋さん。に小さな恋しました。part 24

お花屋さんに花束を注文しました!!
友達のお店のオープン祝いにプレゼントしようと思って。後日受け取りに行く予定。

最近お花屋さんの事を考える時間が増えている。
自分の気持ち整理しよう。
まず既婚者なので、両想いは成立しては、いけない。
もしも、嬉しい事に、想い合えたとしても発動しては、いけない。

けど妄想は誰にも被害が及ばないので、とことんしてしまおう。恋をしている事によって自分磨きをしてキラキラ輝けたらいいし、喜んだり落ち込んだりするのも刺激になる。


冒頭で書いた、お花屋さんに花束を予約した日は、高校時代の友人たちとの忘年会がある日。
忘年会は20時~だけどKさんとお店で話せたら良いな。と期待を込めて早めの18時、(ちなみにお花屋さんは19時に閉店)Kさんと話せなかったとして早めに居酒屋のある駅に着いても、時間を潰す方法は幾らでもあるから、それでも良い。

お花屋さんの店舗は、自宅の最寄りの駅近くにあり、お花を受け取ったらそのまま電車で行く予定。

ここまでは、妄想でなく予定の話。
今から私の妄想。
当日は、忘年会があるから(私の通ってた高校は女子校なので、女性しか来ない。私は、だいぶ子育てが落ち着いて夜、外出やすくなったので久しぶりの忘年会に参加する)
とびきりオシャレしてメイクして出かけよう。寒いからダウンコート着て、タイツにチェックのタイトスカート、それかプリーツスカート?髪はアップ?コテで巻いて行く?ネイルもして。靴は久しぶりにヒールを履こうかな。手袋は、、、絶対欲しいけどKさんと手を繋ぐかもしれないから(笑)我慢しましょうか。

17時45分自宅出発。寒い中徒歩でお花屋さんに向かう。
18時お店に到着。先客は、いない。
いつも昼間に行くので、初めて「こんばんは~」と挨拶。
いつも突然お店に行っているけれど今回は注文してあるので18時に私が来ることは分かっている。
Kさんもいつもの笑顔で「こんばんは~」(待ってたよ。)と返してくれる。
お店はポカポカ。私は冷え冷え。「あったか~い」と私。
「歩いて来たんですか?」「はい。」
「寒かったですよね。はい、こちらご注文のお花です。」「わぁ、素敵ですね。ありがとうございます。」
「今日は、これを渡すお友達のお店に飲みに行くんですか?」
「いいえ。高校時代の友達と忘年会です。そこに行く前に届けようと思って。」
「高校ってことは男性もいるんですか?」
「私、女子校なので男子禁制です。」笑顔。
「そうなんですね」(気持ちホッとした表情に見えた。)妄想だからね。
「お酒飲み過ぎないようにしてくださいね。強いんですか?」
「私、お酒そんなに強くないので大丈夫です。」
「何か心配です。」「心配してくださってありがとうございます。気を付けますね。」二人で笑顔。
「今日はこのまま行くんですか?」「はい、そのまま電車に乗って行きます。」
「暗いから危ないです。もうすぐ終わりなので、良かったら送って行きましょうか?」
「え?悪いですよー。」「大丈夫ですよ。」
「それなら、電車を乗る駅まで送ってもらえますか?」
「良いですよ。歩いて行きますか?」
「はい。ありがとうございます。」
「お店閉めるのでちょっと待ってくださいね。」
すごい展開。
駅まで徒歩5分。
たった5分のデート。嬉しすぎる!!待っている間、心臓がドキドキ飛び出しそう。
どういう気持ちでいたら良いんだろう?これは、女性としてだよね?沢山いるお客の一人で、サービスの内?普通こんなサービスしないよね。絶対勘違いするもん。いやいやKさんなら、やりかねない(笑)

「お待たせしました。行きましょう。」
お店を出ると、二人同時に「寒いですねぇ。」
距離感が分からない。でも近い。二人の距離、上着が触れるか触れないか。
恥ずかしくて無言。
暗いから電灯で表情は、分かるくらい。ドキドキのシチュエーション。
Kさんがこちらを見てにっこり微笑む。
温かい笑顔に私はホッとして無言で笑顔を返す。
数秒見つめ合った。また前を見て歩く。
寒いしか言葉が見つからない。
Kさんが「手冷たくないですか?」「冷たいです。Kさんは寒いの得意なんですよね?」確か前に言っていた。
「はい。好きです。ちょっと手貸して下さい。」
私は右手を差し出す。
Kさんは、その手に触れ「冷たいですねー。」と言いながらギュッと握り、そのまま歩く。
私の左手には、Kさんの作った花束がある。

私は胸キュンキュンキュンし過ぎて手をきゅっと握り返す。
恋人繋ぎじゃない所が初々しくてたまらない。
これ好きすぎる。
今Kさんと手を繋いでいる。
あー職人の手だなぁ。男らしいけれど繊細な指。この手で花を愛で、花束を作っているんだな。あ~幸せ。
でもKさんの左手の薬指の指輪が私の右手に触れ、現実と淋しい気持ちが沸き上がる。切ないね。

でも今は嬉しさ溢れすぎてにっこりしてしまう。Kさんもこっちを見てにっこり。
そして何故か遠回り。言葉にしなくても分かる。もう少し一緒にいたい。同じ気持ちでいてくれるのが伝わる。大人の恋愛。シンプルな事が嬉しくて幸せ。
これ以上いらない。これがいい。

たった10分のデート。お別れの時。
あまり明るい所には行けないから、ちょっと手前の暗がりの所で立ち止まる。
「ちょっと淋しいですね。では気を付けて行ってきて下さいね。」「送ってくれてありがとうございました。嬉しかったです。行ってきます。」
お互い敬語。それも愛しい。今まで店員と客の関係なのでバイバイはした事がない。
ぎこちなく手を挙げ、小さく左右に振る。
Kさんも手をふる。優しい笑顔で。

こんな風になれたら良いな。
99%あり得ない出来事だけど1%の為に願ってみよう。
それにしても妄想止まらなくて驚いた。
頭の中では考えるけど、文字にするのは初めてだから。ドラマの世界だよね。乙女だなぁ。
分かってくれる人がいたら嬉しいな。